神武優里のアルポートな透析ブログ『終わらない明日へ』

透析患者で病院職員の四十路おっさん(笑) アルポート症候群の影響で難聴なのと、元々の性格から、なかなかの人見知り(苦笑) でも、透析歴30年を前に、他のアルポートや透析患者・関係者との接点を持ちたくてブログ開設しました。専門的な内容よりも、日々のなにげないエピソードを載せていきたいと思っています。

内田康夫先生が…

お亡くなりになりましたね。

去年、執筆活動を終えるという宣言をされた時、私は『体調が回復すればまた再開してくれるだろう。口述筆記という手もあるし』と期待していましたが、その願いは遂に叶わず…。

『孤道』は未完のままですね…。
非常に残念です。
完結編を広く募集するプロジェクトは、どうなったのですかね?
でもそれは、内田先生の作品じゃないし、自分的には半ばどうでもいい感じ。
内田先生による完結編を読みたかったです。

先生の作品は、18歳~20歳代の頃によく読みました。
きっかけは、家族から借りた『天河伝説殺人事件』でした。
天河伝説殺人事件(上) (角川文庫)

当時18歳だった私は、実家から100㎞ほど離れた街で、独り暮らしの学生生活を送っていました。
既に人見知りだった私は、土日もすることがなかったため、週末になると実家に帰ってたんですね。
急ぐわけでもなく、お金を節約するという意味で、普通列車を乗り継いで。
往復で4時間くらいだったと記憶しています。
絶好の読書タイムですよね。
列車の中で読んだ『天河伝説殺人事件』が、私の嗜好と一致したわけです。
天河伝説殺人事件(下) (角川文庫)

先生の作品では、極端なエロ・グロシーンは皆無です。
風景描写が美しく、それにまつわる歴史等の情報も過剰になりすぎない程度に差し込まれるので、『訪れてみたい!』って思わせる力があるんですよね。

30歳代に入ると、私の興味は別に移り、内田先生の作品を読む機会は減りましたが、それでも思い出しては新作を読んだり、印象深かった作品を時々再読したりして、内田作品から完全に離れることはありませんでした。

奇しくも、今日未明に『蜃気楼』を読了したところです。
この作品も印象に残っていて、たまたま再読している最中でした。
訃報に接して、あらためて舞鶴のオニハク、魚津の埋没林博物館を訪れてみたいと強く思いました。

もっと先生の新作を読みたかったです。
これからも私は、先生の作品を読み続けていくことでしょう。


ご冥福をお祈りいたします。