鎮魂の日、でも私には…
今日、8月6日は鎮魂の日ですね。
でも、私にしてみると、違う意味がある日でもあります。
37年前の今日、10年以上にも及ぶ入院生活が始まりました。
当時は、地元都道府県を貫く高速道路が未開通だったため、一般道を使って片道3時間半かけて入院先の病院へ行き、検査入院となりました。
入院前最後の食事が、その病院の中にある食堂で食べたカレーライス。
そこのウェイトレスさんに、なにかのきっかけで『息子がこれから検査入院する』と両親が話したみたいで、そのウェイトレスさんは私に、『このカレーライスを食べて、元気になってね』的なことを私に話しかけてくれた覚えがあります。
その記憶を思い出す度に、『カレーライス食べてもアルポートは良くならねーよ😅』と若い頃は失笑してました。
罰当たりなヤツですね、私は(怒)。
病院職員となり、その心得を体得し、中年となった今、そのウェイトレスさんの気遣いがよくわかります。
まだ小学校に入学したばかりの7歳の少年に、なにか励ましの言葉をかけずにはいられなかったのではないでしょうかね…。
当時の私は、いつもの地元病院への通院と同じ気持ちで、『血とおしっこを採ったら(採血と検尿をしたら)帰れる』と思ってました。
ところが、父親が、私と母親を置いて帰宅します。
『あれ?』ってなりますよね。
いつもと違う…と。
まぁ、母親が付き添っていたので不安はありませんでしたが…。
で、入院から数日後、腎生検(人生で2回目)までやった結果、家族性腎炎と判明します。
この時点ではアルポート症候群とまでは確定しませんでしたね、たしか。
しかしこの時点で、両親は医師から『近い将来、透析が必要になる』と告げられていたそうです。
そのことを、実際に透析導入になるまで隠し通していた両親の心情はどのようなものだったか…。
なにも知らない幼い私は、しつこいくらいに『退院はいつだ?』と両親に訊いていましたから…。
8月20日。
夏休み中の登校日に合わせて、それまで入院していた急性期病棟から慢性期病棟へ移りました。
母親の付き添いもこの日まで。
本当の意味で、親元を離れての10年以上にも及ぶ入院生活が始まったわけです。
8月6日。
私には、他の人とは違った意味でも寂しさや悲しさを思い起こさせる日なのです。